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Channel: じゅにあのTV視聴録
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【ドキュメント72時間】日韓72時間 くらべちゃいましたSP

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【ドキュメント72時間】
「日韓72時間 くらべちゃいましたSP」

(NHK総合・2016/4/1放送)
※公式サイト:http://www4.nhk.or.jp/72hours/

<感想>

 スペシャルと銘打って日韓の「ドキュメント72時間」を見比べるという今回の放送。日本の方は昨年の再放送、そしてたぶん韓国版のも現地で放送されたものでしょう。そういう意味であまり目新しさを感じませんでした。せっかくなら空港や商店など同じ場所でオリジナルのものを製作し合って、それぞれのお国柄の違いを出すようなつくりにすればいいのにと思いましたね。

 日本の方は以前感想を書いたので省略しますが、韓国は中国で最大級のレストランを追った72時間(3日間)、客というよりも従業員に焦点を当てた感じのものでした。

 そして真面目に働く従業員たち、弟たちの学費のために実家に仕送りをしている女性や将来は自分の店を持ちたいという16歳の厨房見習いの男の子など、どれも明るく前向きな人たちばかり。何だかあの料理店の宣伝番組かと思いましたね。よくテレ東系でやっているような企業宣伝アピールの番組のようで。

 その点、日本の「72時間」は登場するのも「究極のサービス業」(歌舞伎町の薬局編)、「覚醒剤で保釈中」(大阪のベンチ編)、「夫がいるけどカフェの店員に恋してる」(福岡の恋木神社編)とか非常に個性的な人もいて、その緩さと人間臭さが良い所だと思います。

 番組の中で韓国版で日本のをパクったとは名言していませんでしたが、始めは視聴率が伸びずに明るく前向きなスタイルに変えたことで視聴率が上がったという話がありました。その点、お国柄の違いなのですね。日本版は今まで通り、緩いやつでぜひお願いしたいです。

 あと中国の料理店の感想が抜けていたので一つだけ。勤務中に携帯電話を上司が預かるというシステム。日本の企業でも一部採用されていますが、ぜひ広がるといいと思いましたね。私の身近では職務専念どころか仕事中にゲームやSNS、メールなんかやっているようなふざけた輩が目立つもので。

<視聴メモ・番組内容(いわゆるネタバレ)が含まれています>

・「ドキュメント72時間」と同じような番組が韓国にもある。その名も「ドキュメンタリー3日間」。製作しているのは韓国の公共放送KBS。

・それぞれのロケ隊が海外でロケを行うことに。日本はニューヨークのコインランドリー、韓国は中国の世界最大の中国料理店。

※日本の番組は昨年放送の再放送→「ニューヨーク コインランドリー劇場」

※韓国版

・世界に向かって飛び立つ巨大な龍・中国。ここに地球上で一番大きい中国料理店がある。野菜1トン、豚肉1.2トン、魚3トン、1週間に使う食材のほんの一部。1日に3千人、多いときで4千人が訪れるという。
・世界最大を目指す中国人の気質と、経済大国の一員だというプライドが垣間見える。
・世界一ダイナミックに変化する中国、巨大な料理店で今日の中国の姿を覗いてみた。

・中国・湖南省、急成長しているこの都市に世界で一番大きな中国料理店がある。その大きさは2004年のオープン当時、ギネスブックに載ったほどだ。

・12月18日午前10時。一度に5千人を迎えられるこのレストランは、結婚式などパーティーがよく開かれる。この地方の新郎は新婦を背負って結婚式場に入らなければならないという。式は12時8分に始まった。数字の8と金持ちという言葉が似ているからだ。中国の結婚式はイベントのように華やかに行われる。

・この料理店には厨房が4つあり、それぞれ違う地方の料理をつくっている。一番大きな厨房は湖南省の郷土料理を担当する。作っていたのは功夫麻球(ゴンフーマーチュー・ごまだんご)という餅米でつくるドーナツのような食べ物。大きく膨らませるのが秘訣。
・厨房のスタッフだけで100人ほど。食材ごとに下ごしらえをする担当が決まっている。ヘビ担当の担当は「ヘビは中の上」だと言う。1日中食材を切るだけの担当もいる。
・この地方の料理は辛いのが特徴、韓国人の口にも合う。
・厨房で一番若い見習いのヨウビャオは16歳。いつか料理人になるのが夢だという。中国の飲食業界は彼のように10代から働く人が多くいる。
・北京の紫禁城を真似て造られた料理店、迷路のように繋がった回廊に沿って70ほどの部屋がある。
・一番人気は皇帝の執務室を真似た部屋。玉座に座れば誰でも皇帝気分だ。今日の“皇帝”は80歳の誕生日を迎えた女性。子どもたちがビジネスで成功して盛大に祝ってくれたのだという。
・長沙市はこの10年で急成長した都市。経済レベルが上がるにつれて、この店に対する人々の目も変わった。

「以前は値段が高くて私たちみたいな庶民には入りにくい店だったけど、今はそんなことない。中国は生活とか色んな面でレベルが上がってきている」(女性)

・宴会が盛り上がる頃、食器の洗い場は仕事が山積み。一つ一つ手で洗っている。洗う枚数は1日に1万枚以上だという女性。従業員一人ひとりがそれぞれの仕事をこなし、世界最大の料理店を支えている。

・12月19日(土)午前7時。朝礼が行われるが、問題が発生。客の自動車が邪魔で朝礼が出来ないので、持ち上げて動かそうというのだ。

・司会「私たちのスローガンは?」
・一同「一生懸命勉強し、一致団結して働こう!」
・社長「一人だけ声が出ていなかった。マネージャー!」


・指名されたマネージャーが前に。他のマネージャーたちも出てきてスクワットのようなことをさせられていた。
・今日は6つの結婚式がある。宴会場に豪華なセットが運ばれてきた。担当者が言うには今日は普通の結婚式、最近は上限を知らない。一番大きいので700万円以上のがあったという。
・中国ではここ10年、結婚式の費用が年40%ずつ増えている。中国人特有の顕示欲から生まれた現象、でも御祝儀の額は増えていないそうだ。
・結婚式が始まった。華やかな式を見守りながら、スタッフはどんなことを思っているのだろうか。

「羨ましいです。私が結婚したときはこんな大きな式場がなくて簡単に済ませた」(接客担当の28歳女性)

・午後4時。夜の営業時間を前にミーティングをしていた。
「私たちは会社の利益を優先しなければならない。これまでよりも酒の保管をしっかりするように」(男性上司)
・忙しい日ほど上司は厳しく言うもの。数か月前から仕事の前に携帯電話を預けるようになった。

(たまには携帯電話で遊びたくならないか?)
「最初は携帯を手放せなくて大変だったけれど、今は慣れた」(接客担当の19歳女性)

・彼女は中学校を卒業して、この料理店で働いている。最初は3日で逃げ出したくなるほどつらかったそうだ。暮らしているのは店の前にある寮、地方出身のスタッフが多いので、半分以上が寮生活をしている。実家では両親に任せっきりだったことも全部自分でやらなければならない。まだ若い彼女、本当は進学したかったのでは…。

「父の稼ぎだけでは私たち3人の子どもを育てるのは大変。少しでも楽にさせたくて」(同上)

・故郷には両親と弟たちがいる。彼女の月給は日本円で4万円ほど、その3分の2を家に送っている。

「弟たちの学費に遣って、残りは貯金している」(同上)

・貧しい家の子どもたちは早く大人になる、国境を越えても変わらないようだ。

・12月20日(日)午前7時。様々な事情を抱えた客と従業員が集まるこの料理店。働き始めて9日目の接客担当の26歳男性は、ちょっと変わった夢を抱いてやって来た。

「お金が貯まったら歌手になりたい」(男性)

・テレビ局の隣にある料理店で働けばチャンスが訪れるかと思ったが、現実は甘くなかった。

「中国でうまくいくためにはコネが必要だ。金持ちの知り合いがいるとか、でなければ親戚に頼らなければならない」(同上)

・彼はこの料理店のことを曲にした。

誰もがここにくれば 嫌なことを忘れられる
楽しく笑えるよ
悩みを忘れよう
あしたはもっといい日がくる


・昨日結婚式場で新郎新婦を見つめていた接客担当の28歳女性、休憩時間に夫が来たという。サトウキビを持ってきてくれた。夫の仕事は水道関係、家賃を節約するため二人はそれぞれ会社の寮で生活している。その代わり週に数回のデートを欠かさない。子どもは故郷にいる両親が育てている。

「両親にはずっと苦労をかけている。子どもたちの世話をしながら農業もやっている。故郷の家を出るときはいつも母が見送ってくれる。もうすぐお正月なので、子どもたちにも会える」(夫・29歳)

・午後6時。厨房で一番年下の男性。下働きをしながら先輩たちの仕事を見て覚える。料理の腕はまだまだだが、仕事ぶりはとても丁寧だと評判だ。

「母が出稼ぎしていたので、僕が10歳ぐらいの頃から家のことを全部やっていた」(厨房見習いの16歳男性)

・小さい頃から家族全員が集まるのは、年に一度のお正月のときだけ。家族一緒に暮らすため一日でも早く一人前の料理人になりたいと思っている。

・12月21日(月)午前7時30分。繰り返される日々の中、彼は明日への夢を抱いている。

「将来は一人前の料理人になった後、仲間を集めて飲食店を開きたい」(同上)

・彼が番組スタッフに何かを渡してくれた。折り紙にハングルで「夢」「また会いましょう」と書かれていた。インターネットで調べたという。

・世界最大の中国料理店は人々の希望と欲望が詰まった今日の中国の縮図だ。去年このレストランを訪れた客は約80万人、中国人の暮らしと文化が詰まった場所として定着している。

(2016/4/3視聴・2016/4/3記)

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