【NNNドキュメント’16】
「激震連鎖 「まさか…」に襲われた熊本」
(日本テレビ系列・2016/6/20放送)
※公式サイト:http://www.ntv.co.jp/document/
<感想>
NHKのドキュメントに続いてNNNドキュメントでも熊本地震が取り上げられました。本震と呼ばれる震度7の地震から2か月。ニュースの頻度も少なくなってきている中で、熊本の現状を知ることができた内容でした。
「まさか…」という連続した地震によって多くの人々の命が奪われることになってしまいました。私も熊本に数年暮らしていた経験がある者として、見慣れた風景が大きく変わってしまったことに「まさか…」という言葉が当てはまります。
避難生活を強いられている人たちの1日も早い生活再建とともに、地域の復興に国はもっと力を注いでほしい。明日から選挙が始まりますが、与党も野党も熊本の復興のために力を尽くしてほしいと思います。
<視聴メモ・番組内容(いわゆるネタバレ)が含まれています>
※見出しは当方で付けました。
・4月14日午後9時26分、震度7の地震。その28時間後、4月16日午前1時25分。再び震度7の地震が熊本を襲った。
・奪われた49人の命。亡くなる数時間前に書かれたメッセージ。
・相次ぐ余震に植えつけられた恐怖心、今もなお自宅に帰れない人たちがいる。
・地震による土砂崩れも想定していなかった。
・「まさか…」に襲われた熊本の2か月。
<自宅の倒壊で父親を亡くした男性>
・地震から2週間、熊本県西原村。大久保孝一さん(55)は、長年家族でサツマイモ農家を営んできた。2回目の震度7で大切な家族を失った。
母屋で寝ていた方が安全だから両親を移したんですよね(大久保さん)
・父・重義さん(83)と母・瑞子さん(75)。家族6人で暮らしていた。離れで寝起きしていた両親。大久保さんは1回目の地震の後で安全を考え、仏壇しかない母屋の座敷に両親を移した。その後、まさかの2回目の地震で母屋が倒壊、両親が下敷きに。瑞子さんは一命を取り留めたが、重義さんは帰らぬ人となった。自分の一言でこんなことになるなんて…。
・震度7の揺れを再現した実験映像。耐震補強がされていない住宅は崩れてしまった。耐震補強がされた住宅は1回目の揺れに耐えたが、再び震度7の揺れを加えると倒壊。まさに同じことが熊本で相次いだ。
・今回の地震による死者は49人。このうち40人が2回目の震度7、つまり本震で命を落とした。
・母屋が倒壊し父を亡くした大久保さん、せめて仏壇だけでも取り出してほしい。解体が始まって2日目、見つかった仏壇は壊れていた。
・崩れた家の中から出てきた父の遺品がもう一つ。50年以上も書いてきた日記。地震前日の日記も書かれていた。いつも書いている「今日もすてきな1日だった」が、亡くなる数時間前の最後のメッセージとなった。
<車中泊を続ける家族>
・熊本地震による家屋の被害は14万棟、避難者は一時最大で18万人に上った。震度5以上の地震は最初の1週間だけで16回、震度1以上の体に感じる地震は僅か2か月で1700回を超えた。熊本市の避難所で取材中にも…。
・余震で恐怖心を植えつけられた人々は、車の中で生活を始めた。熊本地震の大きな特徴となった車中泊。
・地震から2か月、今も自宅に戻ることができない家族がいた。中村誠さん(24)一家は車中泊を続けてきた。
5月9日からトレーラーハウスが提供された。その前は軽自動車だった(妻・沙也加さん)
・娘の志海ちゃんの2歳の誕生日は車の中でお祝いした。冷蔵庫もテレビもない不便な暮らし。夜になればランプの明かりだけ。
・住んでいたアパートは一見、大丈夫そうにみえるが鉄骨に亀裂が入り、立入危険と判定された。
・地震によるストレスで長男の元氣くんは食事をあまりしなくなった。せめてご飯はしっかり食べて元気をつけてほしい。
・車中泊を続けていた中村さん一家。今月9日、トレーラーハウスの使用期限が過ぎたため、益城町のテント村に移った。広い空間に子どもたちは嬉しそうに遊んでいたが、まだ不安は残されている。
・たった2か月で避難所、車、トレーラーハウス、そしてテント村と生活の拠点を転々としてきた。テント村も間もなく閉鎖されるため、また次の場所を探さなければならない。
<土砂崩れで犠牲者を出した家族>
・今回の熊本地震で起きた新たな想定外、それが大規模な土砂崩れだ。最大震度6強を観測した南阿蘇村では死者15人(行方不明1人)。
・土砂崩れが起きた現場に足を運び続ける親子がいた。前田和子さん(61)は、夫・友光さん(65)をこの場所で亡くした。孫が大好きだった友光さん、病気の療養を兼ね1年の大半を南阿蘇の別荘で過ごしていた。
・1回目の震度7の後、熊本市の自宅を片付け、南阿蘇に戻っていた。その数時間後、2回目の震度7が起き土砂崩れが発生。4日後、土砂の中から友光さんが見つかった。遺体のそばからは結婚式の写真が出てきた。
・あれから2か月が経とうとする今月9日、前田さん親子が再びあの場所を訪れた。1か月前には気がつかなかったアジサイが…。
・いつか、アジサイの花が咲きますように。
・今月13日、中村さん一家はテント村が閉鎖されるため、また引っ越し作業に追われていた。荷物を運び出すのは、これで5回目。
・熊本地震から2か月、今も避難している人は、分かっているわけで6000人以上。「まさか…」に何度も襲われた熊本。
(2016/6/21視聴・2016/6/21記)
※関連ページ(熊本地震関連)
【明日へ―つなげよう―】そして村は動き始めた~東北から熊本へ 被災地・2か月の記録~
【NHKスペシャル】“連鎖”大地震 緊迫の10日 いのちを守るために
【NHKスペシャル】緊急報告 熊本地震 活断層の脅威
熊本地震 関連リンク
熊本地震のニュースを観ての雑感
平成28年(2016年)熊本地震
※関連ページ(NNNドキュメント)
「あざと生きる~雅治君と「血管」難病の12年~」
「孤独に苦しめられる人たち SOSを出せないあなたへ」
「空き家 どうしますか?」
「託された夢~ダムと柚子と父の遺書~」
「障害プラスα~自閉症スペクトラムと少年事件の間に~」
「能登讃歌 ざいごの情と野の花と」
「生きる伝える “水俣の子”の60年」
「マザーズ 産みの親は誰ですか。」
「かあさんと呼びたい~原爆孤児を支えた心の里親運動~」
「それでも…会いたい~児童養護施設の子どもたち~」
「ロケット職人~打ち上がれ 俺たちのプライド~」
「ひとりじゃない ボクとおばちゃんの5年間」
「傷む心」
「THE放射能 人間vs放射線 科学はどこまで迫れるか?」
「ふるさと」
「はじまりのごはん 3・11 写真と付箋」
「奥底の悲しみ」
「“一歩一歩”が人生 女性登山家・田部井淳子」
「丸山夏鈴~最期までアイドル~」
「我らじじい部隊~中間貯蔵に揺れる故郷(まち)~」
「漂流ポスト…あなたへ」
「スカイツリーに願いを PART2~僕たちの下町商店街~」
「メイドカフェ火災の死角~検証・見過ごされた“違法”ビル~」
「ツルの子 八代の子」
「標高3000mの命~ライチョウからの警告~」
「安倍政治ってなんだ?戦後70年 ニッポンの分岐点」
「彷徨う10代 ~大阪中1男女の死が問いかけるもの~」
「花は咲けども 故郷は…」
「演じる、高校生~ぼくらの町は焼け野原だった~」
「被ばく牛‘たまみ’」
「再稼働元年Ⅱ~原発の“地元”のはずなのに~」
「凍土の記憶~シベリア抑留を伝える女子高校生~」
「妹、和子より」
「島が学校~ある女子高校生の離島留学~」
「堤防決壊」
「南京事件~兵士たちの遺言~」
「火山列島に生きる」
「祈りの絵筆~飢餓地獄を生きのびて~」
「ひろむ先生のまほうの手~ふしぎ!できた!ボクらのアート~」
「能登消滅~9分の8の衝撃~」
「これが最後です さようなら~北のひめゆりへ祈りを~」
「2つの“マル秘”と再稼働 国はなぜ原発事故試算を隠したのか?」
「海の記憶~父からの手紙~」
「極秘裏に中絶すべし~不法妊娠させられて~」
「僕らのミーティング~「話す・聞く・想う」 心の授業~」
「“元少年A”へ~神戸児童連続殺傷事件 手記はなぜ~」
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「激震連鎖 「まさか…」に襲われた熊本」
(日本テレビ系列・2016/6/20放送)
※公式サイト:http://www.ntv.co.jp/document/
<感想>
NHKのドキュメントに続いてNNNドキュメントでも熊本地震が取り上げられました。本震と呼ばれる震度7の地震から2か月。ニュースの頻度も少なくなってきている中で、熊本の現状を知ることができた内容でした。
「まさか…」という連続した地震によって多くの人々の命が奪われることになってしまいました。私も熊本に数年暮らしていた経験がある者として、見慣れた風景が大きく変わってしまったことに「まさか…」という言葉が当てはまります。
避難生活を強いられている人たちの1日も早い生活再建とともに、地域の復興に国はもっと力を注いでほしい。明日から選挙が始まりますが、与党も野党も熊本の復興のために力を尽くしてほしいと思います。
<視聴メモ・番組内容(いわゆるネタバレ)が含まれています>
※見出しは当方で付けました。
・4月14日午後9時26分、震度7の地震。その28時間後、4月16日午前1時25分。再び震度7の地震が熊本を襲った。
・奪われた49人の命。亡くなる数時間前に書かれたメッセージ。
・相次ぐ余震に植えつけられた恐怖心、今もなお自宅に帰れない人たちがいる。
・地震による土砂崩れも想定していなかった。
・「まさか…」に襲われた熊本の2か月。
<自宅の倒壊で父親を亡くした男性>
・地震から2週間、熊本県西原村。大久保孝一さん(55)は、長年家族でサツマイモ農家を営んできた。2回目の震度7で大切な家族を失った。
母屋で寝ていた方が安全だから両親を移したんですよね(大久保さん)
・父・重義さん(83)と母・瑞子さん(75)。家族6人で暮らしていた。離れで寝起きしていた両親。大久保さんは1回目の地震の後で安全を考え、仏壇しかない母屋の座敷に両親を移した。その後、まさかの2回目の地震で母屋が倒壊、両親が下敷きに。瑞子さんは一命を取り留めたが、重義さんは帰らぬ人となった。自分の一言でこんなことになるなんて…。
・震度7の揺れを再現した実験映像。耐震補強がされていない住宅は崩れてしまった。耐震補強がされた住宅は1回目の揺れに耐えたが、再び震度7の揺れを加えると倒壊。まさに同じことが熊本で相次いだ。
・今回の地震による死者は49人。このうち40人が2回目の震度7、つまり本震で命を落とした。
・母屋が倒壊し父を亡くした大久保さん、せめて仏壇だけでも取り出してほしい。解体が始まって2日目、見つかった仏壇は壊れていた。
・崩れた家の中から出てきた父の遺品がもう一つ。50年以上も書いてきた日記。地震前日の日記も書かれていた。いつも書いている「今日もすてきな1日だった」が、亡くなる数時間前の最後のメッセージとなった。
<車中泊を続ける家族>
・熊本地震による家屋の被害は14万棟、避難者は一時最大で18万人に上った。震度5以上の地震は最初の1週間だけで16回、震度1以上の体に感じる地震は僅か2か月で1700回を超えた。熊本市の避難所で取材中にも…。
・余震で恐怖心を植えつけられた人々は、車の中で生活を始めた。熊本地震の大きな特徴となった車中泊。
・地震から2か月、今も自宅に戻ることができない家族がいた。中村誠さん(24)一家は車中泊を続けてきた。
5月9日からトレーラーハウスが提供された。その前は軽自動車だった(妻・沙也加さん)
・娘の志海ちゃんの2歳の誕生日は車の中でお祝いした。冷蔵庫もテレビもない不便な暮らし。夜になればランプの明かりだけ。
・住んでいたアパートは一見、大丈夫そうにみえるが鉄骨に亀裂が入り、立入危険と判定された。
・地震によるストレスで長男の元氣くんは食事をあまりしなくなった。せめてご飯はしっかり食べて元気をつけてほしい。
・車中泊を続けていた中村さん一家。今月9日、トレーラーハウスの使用期限が過ぎたため、益城町のテント村に移った。広い空間に子どもたちは嬉しそうに遊んでいたが、まだ不安は残されている。
・たった2か月で避難所、車、トレーラーハウス、そしてテント村と生活の拠点を転々としてきた。テント村も間もなく閉鎖されるため、また次の場所を探さなければならない。
<土砂崩れで犠牲者を出した家族>
・今回の熊本地震で起きた新たな想定外、それが大規模な土砂崩れだ。最大震度6強を観測した南阿蘇村では死者15人(行方不明1人)。
・土砂崩れが起きた現場に足を運び続ける親子がいた。前田和子さん(61)は、夫・友光さん(65)をこの場所で亡くした。孫が大好きだった友光さん、病気の療養を兼ね1年の大半を南阿蘇の別荘で過ごしていた。
・1回目の震度7の後、熊本市の自宅を片付け、南阿蘇に戻っていた。その数時間後、2回目の震度7が起き土砂崩れが発生。4日後、土砂の中から友光さんが見つかった。遺体のそばからは結婚式の写真が出てきた。
・あれから2か月が経とうとする今月9日、前田さん親子が再びあの場所を訪れた。1か月前には気がつかなかったアジサイが…。
・いつか、アジサイの花が咲きますように。
・今月13日、中村さん一家はテント村が閉鎖されるため、また引っ越し作業に追われていた。荷物を運び出すのは、これで5回目。
・熊本地震から2か月、今も避難している人は、分かっているわけで6000人以上。「まさか…」に何度も襲われた熊本。
(2016/6/21視聴・2016/6/21記)
※関連ページ(熊本地震関連)
【明日へ―つなげよう―】そして村は動き始めた~東北から熊本へ 被災地・2か月の記録~
【NHKスペシャル】“連鎖”大地震 緊迫の10日 いのちを守るために
【NHKスペシャル】緊急報告 熊本地震 活断層の脅威
熊本地震 関連リンク
熊本地震のニュースを観ての雑感
平成28年(2016年)熊本地震
※関連ページ(NNNドキュメント)
「あざと生きる~雅治君と「血管」難病の12年~」
「孤独に苦しめられる人たち SOSを出せないあなたへ」
「空き家 どうしますか?」
「託された夢~ダムと柚子と父の遺書~」
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